マーケティング、できていますか?
こんな質問をすると、「偉そうに」と思われてしまいますが・・・
- 「マーケティングできてますか?」
- 「成果を挙げられていますか?」
- 「売り上げアップのポイントを見つけられていますか?」
- 「今後、半年ぐらいの増収増益のプランはありますか?」
もし、「もちろん!完璧です!」 「計画はあって、邁進中です!!」とならなくても、安心してください。これから説明するポイントを抑えることで、必ず今の状況を改善することができます。
3つのマインドセット
まず、具体的なことを説明する前に「マインドセット(心構え)」について、説明します。これは、教育学、心理学の世界では「グロースマインドセット」と呼ばれているものでもありますが、以下の3つが大切です。
1、一足飛び、一発解決は狙わない(プロセスを楽しむ) 2、完璧ではなく、「前より前進すればOK」 3、失敗はない、前進できる情報がえられただけ
一発逆転は狙わない、プロセスを楽しもう
マーケティング、ビジネスは「とても複雑」です。それこそ、「有り合わせの材料で、めっちゃ美味しい料理を、パパッと」つくるようなもので、熟練の技が必要です。様々な能力、パーツが揃って初めて、「大きな成果」が得られます。
大きな成果に欲を出せば出すほど、「一発でホームラン」を打ちたくなります。このような心理状態になると、できるだけたくさんの知識を仕入れて、完璧なプランを考えて、失敗しないように、一つ一つ実行しよう!と考えてしまいます。
このような計画は、必ずと言って良いほど、失敗します。
例えば、面白いデータがあるのですが、「スタートアップ(ベンチャー企業)で、成功した企業は、ほぼ全て、最初のプランを捨てて、違うことへピボット(軸足を残して転身)」した会社です。
つまり「最初の計画」は必要ですが、さっさと実験して、失敗して、うまくいく方法を探し出すことができた会社だけが、生き残って成功するということです。
もし、ビジネスが順風満帆なら、こんな記事は読んでいないはずです。もし、読んでくれているなら、何かしら「うまくいっていない」と思います。
私たちの認知の仕組み上、「今の問題を解決する方法は、現在の知識、思考からは見つけられません」。アインシュタインは、認知科学がない時代に
ある問題を引き起こした思考レベルでは、その問題を解くことはできない
という趣旨のことを言っています。私たちが「抜本的な解決」を探している時に必要なものは、まだ見ぬ、情報、発見 です。もし、それが見つかっていたら、プランがあって、走っていることでしょう。
つまり、私たちに必要なものは、「現在の私たちが知らないもの」です。それを見つけるのは、シンプルに
今まで、取り組んでこなかったことをやる や 知らない情報を知るための行動をすること しかありません。
以上のような状況では、とにかく「大きな結果を、早く出したい!」と思うことは禁物です。それよりは、もっと実験的なことを大量に行なったり、小さなチャレンジをしたり、コツコツとした行動こそが大切です。
欲しい車、コンピューター、カバン、スーツ、家・・・などを引き寄せるためのイメージングをやめて(このような欲しいものをイメージングする方法は、学習を阻害することが立証されていますので、やめましょう)、
いろんな新しい発見、出会いを楽しむ ということ、つまりプロセスを楽しむことに、フォーカスを移すことが大切です。これを内的動機づけともいいます。創造的な状態には不可欠です。
繰り返しになりますが「欲しいものをイメージングする、一度は聞いたことがある成功法則」は、外発的動機付けであり、欲しいものをできるだけ早く手に入れようとして、「短絡的な思考」を引き起こし、創造性を破壊することが多いので気をつけましょう。
プロセスを楽しむ
これを忘れないようにしましょう。
完璧ではなく、カイゼンにフォーカスする
さて、プロセスを楽しむために、大切なマインドセットがあります。それは、「完璧」を求めないことです。完璧なんて、存在しません。
1年前、現在のような世の中を想像できた人はいません。まさか、リモートが一気に進み、人々がソーシャルディスタンシングと言って、集まらないようになる社会なんて、誰も想像できませんでした。
5G、IoT、バイオなど、いろんなツールが出てきますが、どれがヒットするかは不明です。もしかしたら(高い確率で)5Gだけでは、何も起こらないかもしれません。
つまり、次々と変化し、予想がつかない中で、完璧なんてありえない ということです。完璧とは、終わりを意味し、そこから手を加える必要がないものを指します。そんなビジネスが反映できる時代は、大昔に過ぎ去りました。
例えば、世界No.1企業といえば、Apple です。
Apple は、ダイニングテーブルに「すべての製品が載せられるぐらい、商品の数が少ない」です。つまり、1つ1つを物凄い数販売して、大きな利益を出しています。また、シンプルの代表、権化のような会社です。
ところが、こんなAppleですが、「毎年、毎年、OSをアップデート」し続けています。微調整したり、改善したり、そして何年かに1度は「大幅刷新」しています。
つまり「世界No.1は、毎年のように、やり方を変えている」ということです。変化させることで、No.1を勝ち取り続けているといえます。
どんどん変えていく必要があるんだから「完璧」よりも、「前より良い」が大事です。小さくても、利益を出す、喜んでもらえる改善をすることこそが大切です。
0 か 100 ではなく、1 でいいから出す
コンサルティングをしていると、うまくいく人と、いかない人の違いがよくわかります。うまくいく人たちは、「さっさと行動」します。しかも、「拙いけど、とりあえず、GO」をします。
一方で、なかなかうまくいかない人は、「ああでもない、こうでもない」と考え続けています。
やってみなければわからないことは、山ほどあります。行動してみたら、意外なことに、出会ったりします。その意外なことをきっかけに、たくさんの変化がおとずれたりします。
そのためには、「コピーが下手」だろうが、「Webサイトが、ちょっとダサ」かろうが、どんどん出して、お客さんの反応をみることが大切です。
例えば、オートメーションと呼ばれる仕組みも、考えすぎず、「ないよりマシ」でつくることが大切です。
ちなみに、「ないより、マシ」は、イノベーションの源泉です。詳しくは、「破壊的イノベーションの理論」関連の書籍をご覧ください
失敗はない、前進するための情報を得ただけ
さて、ここまで色々と書いてきましたが、要するに
「行動あるのみ」
ということです。そして
「下手でもいいから、とりあえず、なんかやってみる」
ということです。
スキーで例えたら、 DVDがデッキが壊れるぐらい再生して、床が抜けるほど書籍を集めて読んで、頭の中でイメージを膨らませるのもいいですが、
「板裏で雪を感じる、ゆるい直滑降」
を行なって、そこから、ボコボコの斜面に突っ込んで、時には転んで・・・の方が遥かに早く上達します。
料理も、完璧に軽量したり、材料を買い揃えたり、失敗しないレシピを探すよりも「味見」と「実験(調味料を増やしたり、減らしたり)」を繰り返すことを、とりあえずやってみる。数をこなす、振り返るとした方が、よく学べます。
このように、「まず、行動」です。
以上を踏まえて、「マーケティングをスタートさせるための4つキーポイント」を、この後説明したいと思います。
- なぜ、他ではなく、私たちから買ったのか?
- 買わない3つの壁
- 連絡先をもらう、教育する、買ってもらう、再度買ってもらう
- フロントエンド、バックエンド
とりあえず、この4つをやるだけでOKです。難しい理論や、リーダーシップや、戦略よりもまず、「斜面を滑る」これに限ります。ここからスタートしていきましょう。